雑記(080601)

【食にメス】輸入食品の検疫 ずさんな検査実態 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

↑はこの総務省の報道発表を受けての記事だと思います。総務省(報道資料)

検査場所までの送迎を業者が行っていたなど,問題と思われる点がいくつかあります。でもこの記事の中で,ちょっと気になったところが一点ありました。

 一方、厚生労働省残留農薬などの「モニタリング検査」の検体数を守っていなかった。ナス科類は14%、水産物のレトルト食品は20%。レトルト食品を一切検査しなかった検疫所もある。これは輸入検査偽装といえる。いま、消費者が最も心配しているのが輸入食品の安全性だ。食の安全を所管する両省が、その検査で自ら偽装をしていたのでは話にならない。

モニタリング検査は国が自ら行う検査で,年次計画に沿って輸入があった食品等について実施しているものです。輸入される食品等については,当然年間中で状況も刻々と変わるのでしょうから,過去の実績及び重点検査項目から定めた計画を全てのものについて100%出来ることは無いんじゃないかと思います。(もちろん100%できるにこしたことは無いと思いますが)

例えば,先の中国産ギョウザ事件のようなことがあると,冷凍食品をはじめ中国産の食品の輸入が減ります。そうすると計画どおりにはいかないと思われます。

数字だけみると目標を達成していない項目に目がいきますが,全体でどうだったのか,他の項目はどうだったのか(100%超えてるものもあるかもしれない)も考慮にいれるべきです。また,輸入数量が少ない地方の港(空港)もあれば横浜港や東京港のように多量に輸入される港もあります。大きい港での20%と小さい港での20%では数がかなり違ってきます。この記事中のレトルト食品を一切検査していなかった検疫所が所管する港はどこだったのか気になります。

ところで,この引用した部分で輸入検査偽装と書いてありますが,どのへんが偽装なのかなと思いました。目標を100%達成したと厚労省が言っていれば別ですが,その年行った検査は集計して公表されるのでしょうから,特に偽って隠したりしなければ偽装ではないような・・・。